外食で高タンパクを満たす選び方|脂質を抑えてマクロを崩さない原則

食事

外食やコンビニ中心の生活だと体づくりは難しい、と思われがちです。ですが問題は外食そのものではなく、脂質が多くタンパク質が不足しやすいメニューを選んでしまうことにあります。逆に言えば、選び方の原則さえ持てば、外食が多い人でも体づくりは十分に進められます。

この記事では、特定の店のメニュー名を覚えるのではなく、どの店でも応用が利く「脂質を抑えてタンパク質を確保する選び方」を整理します。店ごとの具体的な栄養数値は、各チェーンの記事で公式データをもとに扱う予定です。男女共通で使える考え方としてまとめました。

監修者自身、食事を記録して初めて、自分のタンパク質が思っていたより足りていないことに気づいたといいます。外食でも同じで、なんとなく選ぶと不足や脂質過多が起きやすく、原則を持って選ぶことが軌道修正の第一歩になります。

この記事でわかること

  • 外食・コンビニで脂質を抑えてタンパク質を確保する選び方の原則
  • 定食と丼、コンビニ、牛丼チェーンでの具体的な組み立て方
  • 増量期・減量期での選び分けと、無理なく続けるための考え方

外食で太りやすくなる主因は脂質

外食でカロリーが膨らむ主な原因は脂質です。脂質は1gあたり9kcalと、タンパク質や炭水化物(ともに1gあたり4kcal)の倍以上のエネルギーがあり、揚げ物、脂身の多い肉、ソースやドレッシングなどに多く含まれます。

外食は調理に油を多く使う料理や、脂の多い部位を使った料理が増えやすい傾向があります。同じ「肉のメニュー」でも、揚げた鶏より蒸した鶏のほうが脂質は大きく下がります。気をつけたいのは、衣やソース、ドレッシングといった見えにくい脂質です。素材そのものは低脂質でも、調理や味つけで脂質が一気に増えることがあります。つまり外食攻略の軸は、タンパク質をしっかり確保しながら、こうした隠れた脂質も含めて増やしすぎないことに尽きます。

このあと出てくる原則も、すべて「タンパク質を満たす」「脂質を抑える」の2点に紐づきます。まずこの軸を押さえてください。

先に決めるのは1食あたりの目安

メニューを選ぶ前に、1食で摂りたいタンパク質と脂質のおおよその目安を決めておきます。目安があると、店頭の栄養成分表示を見たときに判断が一瞬で済みます。

タンパク質は、1日に必要な量を食事回数で割って考えます。トレーニングをしている人の目安は体重1kgあたり約1.6gとされ、体重60kgなら1日約96gです。これを3〜4食に分けると、1食あたり25〜30g前後が目標になります。脂質は明確な基準はありませんが、1食あたり10〜15g程度を一つの上限の目安にすると、外食でも全体の脂質が膨らみにくくなります。

タンパク質の必要量の決め方やPFC全体の設計は、別の記事で詳しく扱います。ここでは「1食あたりタンパク質25〜30g、脂質は控えめ」を持ち歩く物差しにしてください。

メニュー名より「選び方の原則」を覚える

外食攻略でいちばん再現性が高いのは、特定のメニュー名ではなく選び方の原則を覚えることです。店のメニューは入れ替わりますが、原則はどの店にも当てはまります。

原則は次の4つに集約できます。

  • 主菜はタンパク質源(肉、魚、卵、大豆製品)を中心に選ぶ
  • 調理法は、揚げるより焼く、蒸す、茹でるを優先する
  • 一品の丼より、品数のある定食を基本にする
  • ソースやドレッシングは「別添え」や「少なめ」を選び、脂質を足しすぎない

この4つを基準にすれば、初めて入る店でも大きく外しません。以降のセクションは、この原則を場面別に具体化したものです。

ジャンルごとの傾向も知っておくと選びやすくなります。和食は焼き魚や刺身、煮物などタンパク質を摂りやすく、脂質も抑えやすいジャンルです。一方、洋食や中華は炒め物や揚げ物、こってりしたソースで脂質が増えやすいので、同じ店でも蒸し・焼き寄りのメニューを選ぶ意識が要ります。

迷ったら栄養成分表示で確認する

判断に迷ったら、栄養成分表示の数字を見るのが確実です。多くのチェーン店やコンビニ商品は、タンパク質と脂質の量を公開しています。

見るポイントはシンプルで、先に決めた目安(1食あたりタンパク質25〜30g、脂質は控えめ)と照らし合わせるだけです。タンパク質がその水準に届いていれば主菜として合格、脂質が目安を大きく超えていれば量を減らすか別のメニューに替える、という判断ができます。表示がない店では、これまでの原則(主菜のタンパク質源、調理法、定食か丼か)で判断します。数字を一度見ておくと、次に同じ店へ行ったときの選択が速くなります。

定食と丼、どちらを選ぶか

タンパク質と副菜を揃えやすい定食が基本です。定食は主菜でタンパク質を確保しつつ、小鉢や味噌汁で野菜や食物繊維も摂りやすく、栄養バランスを組み立てやすい形だからです。

丼物が悪いわけではありませんが、一品で完結する丼は、量のわりにタンパク質が不足しがちです。丼を選ぶなら、サラダや冷奴、ゆで卵、味噌汁などを足して、タンパク質と食物繊維を補うと整います。逆に、ご飯の量が多すぎると感じるときは、定食でご飯を少なめにしてもらう、という調整もできます。

迷ったら「主菜=タンパク質、副菜=野菜、主食=ご飯」が一皿で見える定食を選ぶ、と覚えておくと簡単です。具体的には、焼き魚定食や刺身定食、鶏の照り焼きなどは比較的脂質を抑えやすい選択です。逆に、とんかつなどの揚げ物定食や、脂の多い肉を使った炒め物は脂質が高くなりやすいので、頻度や量で調整します。

コンビニでの組み立て方

コンビニは、タンパク質源と炭水化物源を組み合わせれば、外食より手軽にPFCを整えられます。単品で済ませず、役割で組み合わせるのがコツです。

タンパク質は、サラダチキンやプロテイン飲料が手軽で、脂質も抑えやすい選択肢です。このほか、ゆで卵、無脂肪や低脂肪のヨーグルト、焼き魚のパック、おでんの卵や大根なども、脂質を抑えながらタンパク質や満足感を足せる選択肢になります。炭水化物は、おにぎりやバナナで補えます。監修者は、補給したい炭水化物源として洋菓子ではなく和菓子(豆大福や団子など)を選ぶといいます。和菓子は洋菓子に比べて脂質が低く、エネルギー源としての炭水化物を摂りやすいためです。同じ甘いものでも、脂質の量で選び分けるという発想です。

たとえば「サラダチキン+おにぎり+無脂肪ヨーグルト」のように、タンパク質源と炭水化物源を1つずつ意識して組むと、脂質を抑えながら必要な栄養が揃います。

牛丼チェーンでの工夫

牛丼チェーンは手早くタンパク質と炭水化物を摂れる一方、脂質が出やすい店でもあります。脂質の質を意識しつつ、足りない要素をトッピングで補うのが現実的です。

監修者は、牛丼チェーンでは脂質の質を意識して選び、腸内環境を整えるためにキムチを追加し、サラダで食物繊維を補うといいます。牛丼単品で終えず、発酵食品と野菜を足すことで、栄養の偏りをやわらげる組み立てです。

なお、各メニューの具体的なタンパク質量や脂質量は、店舗ごとの公式の栄養情報で確認するのが確実です。チェーン別の選び方や数値は、今後この外食・コンビニカテゴリの個別記事でまとめていきます。

ラーメンや揚げ物との付き合い方

ラーメンや揚げ物は脂質が高くなりやすいため、頻度を抑えるのが無難です。ただし、完全に禁止する必要はなく、頻度を決めて付き合うほうが続きます。

監修者の場合は、減量の中期以降はラーメンを断ち、減量していない時期でも月に1〜2回程度にとどめているそうです。これは競技に向けた減量という文脈での線引きで、一般の体づくりにそのまま当てはめる必要はありません。大切なのは、ゼロか百かではなく、自分の目的に合わせて頻度の上限を決めておくことです。

外したメニューを食べた日は、その前後で脂質を抑える、という調整でも十分にバランスは取れます。

増量期と減量期で選び方を変える

同じ外食でも、目的によって選ぶ基準は変わります。タンパク質を確保する点は共通ですが、脂質と炭水化物の扱いを目的に合わせて調整します。

増量期は、脂質をやみくもに増やすのではなく、質のよい脂質を選びつつ炭水化物をしっかり確保する、いわゆるクリーンバルクの考え方が役立ちます。減量期は、まず脂質を抑える方向に寄せ、揚げ物やソースの多いメニューを避けます。監修者も、増量期は脂質の質にこだわり、減量期は脂質をカットする、という基準で外食やコンビニを選んでいるといいます。

ただし、減量期でも脂質をゼロ近くまで削るのは避けます。脂質はホルモンや健康に関わるため、控えめにしつつも一定量は残すのが無難です。極端な制限は続かず、体調にも影響しうるため、無理のない範囲で調整してください。

続けるコツは「完璧を求めない」

外食攻略でいちばん大事なのは、完璧を目指さないことです。外食は選択肢が多く、原則を守れれば十分に体づくりと両立できます。

1〜2食、理想的でない食事があっても、1週間単位で見れば影響は小さく済みます。毎食100点を狙って疲れてしまうより、80点の選び方を続けるほうが結果につながります。

続けやすさを高めるもう一つのコツは、よく行く店で「定番の注文」をあらかじめ決めておくことです。毎回ゼロから選ぶと迷いや妥協が生まれますが、原則に沿った注文を一つ決めておけば、忙しいときでも自動的に外しにくくなります。そのうえで、自分が何をどれだけ食べたかを記録すると、過不足が数値で見え、次の食事で軌道修正しやすくなります。

外食のPFCを手で把握するのは大変ですが、PeakFitは主要な外食チェーンの栄養データを収録しており、記録すれば外食でも残りのタンパク質や脂質の量を把握できます(iOS・無料)。PeakFitで外食のPFCを記録する

まとめ

外食で高タンパクを満たす鍵は、メニュー名の暗記ではなく選び方の原則です。脂質が多くタンパク質が不足しやすいというのが外食の弱点なので、主菜でタンパク質を確保し、揚げ物より焼き・蒸し・茹でを選び、丼単品より定食を基本にし、ソースは控えめにする、という4つの原則で大きく外さなくなります。

コンビニはタンパク質源と炭水化物源を組み合わせ、牛丼チェーンはキムチやサラダで補い、ラーメンや揚げ物は頻度を決めて付き合う。増量期と減量期で脂質の扱いを変えつつ、完璧を求めず1週間単位で整える。これが外食中心でも続けられる現実的なやり方です。選び方と記録をセットにすると、外食が多くても数値で管理できます。PeakFitなら外食のメニューも記録してPFCを把握できます(iOS・無料)。PeakFitを使ってみる

よくある質問

Q. 外食で1食あたりタンパク質はどれくらい摂ればよいですか。 A. 1食25〜30g前後が一つの目安です。1日に体重1kgあたり約1.6g(体重60kgで約96g)を、3〜4食に分けて配分する考え方です。

Q. 外食で脂質を抑えるコツはありますか。 A. 揚げ物より焼く・蒸す・茹でる料理を選び、ソースやドレッシングは別添えか少なめにします。一品の丼より、品数のある定食を基本にすると整えやすいです。

Q. コンビニで体づくり向きの組み合わせは。 A. サラダチキンやプロテイン飲料でタンパク質、おにぎりやバナナで炭水化物を補います。甘いものは洋菓子より和菓子のほうが脂質を抑えやすいです。

Q. 牛丼チェーンは避けるべきですか。 A. 避ける必要はありません。脂質の質を意識して選び、キムチやサラダを足して発酵食品と食物繊維を補うと、栄養の偏りをやわらげられます。

Q. ラーメンや揚げ物は食べてはいけませんか。 A. 完全に禁止する必要はありません。脂質が高いので頻度を決め、食べた日は前後で脂質を抑えると、全体のバランスは保てます。

関連記事

PFCバランスの計算方法|筋トレ目的で失敗しないマクロ設定の手順

※本記事は情報提供を目的としたもので、医療上の助言ではありません。健康状態に不安がある場合は医療機関にご相談ください。